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2008年8月18日 (月)

『秘密』5巻/清水玲子

4月からアニメも放送されている(残念ながら関西では放映されてませんが)清水玲子さんの『秘密』、5巻が出ました。

毎回キツいお話ですが、今回もキツかった……。

薪さん、いつ発狂してもおかしくない気がする……うううsweat01

この『秘密』というお話は近未来が舞台で、死者の脳を取り出して、そこに記録された生前の視覚映像を再現し、それによって迷宮入りの事件を解決する、「MRI捜査」というのがキーとなっている。

その「MRI捜査」を行う「法医第九研究室」の室長が、表紙絵の麗しい美青年、薪さん。

こう見えて……何歳だっけ?

こう見えて……凄腕。

頭脳明晰、容姿端麗、冷静沈着etc。

みんなから怖れられている。

 

何しろ、死んだ人の――それも「殺された人」の、「殺される瞬間にその人が見てた映像」をやたらに見なくてはいけないわけで、それだけでもこの「第九」の人たちの心理的負担は大きいのだけど、映像の「残虐性」以上に見る者を苦しめるのが、死者たちの「秘密」。

事件を解決するためには、「殺された時の映像」だけでなく(必ずしも犯人の顔を見ているわけではないので)、普段のその人の生活を、非常にプライベートな部分まで見なければならない。

トイレの中からベッドの中から、その人が絶対に他人には知られたくないと思っていたであろう部分まで。

いくら犯人を捕まえるためといっても、それは死者への冒涜ではないのか?

――というわけで、世の中的に「第九」は白い目で見られていたりもする。

 

しかも、毎回事件が非常につらい。

哀しい。

今回も、「犯人はわからないままの方が良かった」というような事件。

その「秘密」をあばく必要があったのか。

誰にそんな権利があったのか。

という事件なのだ。

 

4巻で、薪さんを「つよし君」呼ばわりする「三好雪子」という監察医が出てきて、薪さんの部下である青木くんがすっかり骨抜きにされていたのだが、引き続きその「雪子さん」が出しゃばっている。

出しゃばって、薪さんを傷つける。

ああ、ヤな女!!!

今までは、どっちかというと青木がメインで、薪さんは一歩引いてる感じだったんだけど、今回は薪さんと雪子さんの対決みたいな感じで。

薪さんにも、「秘密」があるのよね。

ものすごーく、深くて暗い闇を抱えている人なのだと……本当は誰より危うい人なのだと……。

ああ、それなのにそれなのに。

青木のバカぁ~~~!!!!!

あんな性悪女にまんまと籠絡されやがってぇimpact

 

薪さん、大丈夫かな。

ホントに発狂しないかな。

っていうか、ヤバいと思ったらあの人はすぐに自分の頭を撃ち抜くだろうけれど。

決して「脳」を見られないように。

決して自分が見た他人の「秘密」を、自分自身の抱える「秘密」をあばかれないように。

ああ、玲子さん、あんまり薪さんいじめないで……sweat02

 

この巻には。

「こう見えても36歳」の岡部さん(同じく薪さんの部下)を主人公にした「特別編」も収録されてます。

岡部さんってやっぱりええ人やなぁ、ということがよくわかるエピソードでした。

薪さんを救うのはきっと青木なんかじゃなく岡部さんね(笑)。

「特別編」では、「3歳の弟に振り回されて、いつも自分ばかり怒られている」男の子が出てきて、「ぼくが死んで、ぼくの脳をお母さんが見たら、本当は弟の方が悪いってわかるのに」と思いつめる。

私も「上の子」なので、この「お兄ちゃん」の気持ち、身につまされる。

好きで「お兄ちゃん」に生まれたわけじゃないのにねぇ。

「上の子」って損よね。ぐっすん。

「MRI捜査はとても哀しい捜査方法だ」と言う岡部さんのセリフが心に沁みますshine

 

【関連記事】

『秘密』と“私の眼に映る世界”

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